五百羅漢
遠野遺産第162号
宝暦5年(1755年)洪水に加えて悪疫が大流行し、南部藩4大飢饉に数えられる大凶作により、藩全体で餓死・病死6万余人、死馬2万頭を超えたといわれています(その時の、人口の20%に値)。翌年もその影響をうけ、遠野領内だけでも餓死2,500人、出奔者494人、死馬2,000頭にのぼり、以後も不作、凶作が相次ぎました。
天明3年(1765年)大慈寺19代義山(ぎざん)和尚が、度重なる凶作による餓死者を鎮魂するため、大小500の自然石に阿羅漢像を彫り続けました。
※五百羅漢は山中にあるため、熊が出没する可能性もあります。熊鈴を持参するなど熊対策が必要です。
現代の日本ではあまり馴染みのない冷害、飢饉、数年前に私たちを震撼させ猛威をふるった病。このような現象が何百年前は当たり前のように起こっていました。当時の人々の辛さ、苦しみははかり知れません。山に踏み入り羅漢様を見ると、義山和尚の思いが伝わってくる様です。
この五百羅漢は自然石に線画で彫られたもので、全国的にも珍しいスポットです。
また、人間の手を加えず自然のまま保っていますので、多く苔がむしています。ただ、その苔も邪魔者ではなく、時の流れや羅漢様と苔が相まった自然の造形美も感じさせられます。
車以外で五百羅漢へ行く方向けにMAPを作成しました。ぜひご活用ください。
【五百羅漢への行き方】
- 名称
- 五百羅漢
- 所在地
- 〒028-0531 岩手県遠野市綾織町新里31地割
- 交通アクセス
- 車でお越しの方▶釜石自動車道遠野ICから約3.7km/約11分
- 鉄道でお越しの方▶JR遠野駅から約5.6km
最寄りバス停:全路線「バスセンター」方面「バスセンター」下車/徒歩約10分(約0.6km)
- 駐車場
- 無料駐車場あり
- お問合せ先
- 一般社団法人遠野市観光協会 TEL:0198-62-1333
- ホームページ
- なし