永遠の日本のふるさと遠野
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遠野語講座

第12回 ばんげなかだれ

遠野で日常的に使われている「お国言葉」をご紹介します。ぜひ声に出して、その響きのあたたかさを味わってみてください。

遠野語講座

「とごろでおめ、なんでこさいんだ?」 濡れたTシャツを絞りながらケンジがササキに向かって言った
「とごろでおめ」は、解るね?「おめ」は「お前」ね、「こさいんだ」は別に数学の授業中じゃないから
「こさいん・だ」じゃないよ、「こさ」は「こごさ」の略、つまり「ここに」、「いんだ?」が「いるんだい?」だよ。
「何でここにいるんだい?」と、質問したのです。
「えだっていだら」とササキが返事した。「い」でも「え」でも同じだ
「いたっていいじゃんかよ」ってことだ、そりゃ当然だね
もし近くにササキに同意する者がいたら「いんだいんだ、いだっていだら」と、言うに違いない
「いいじゃんいいじゃん、居たっていいじゃんかよ」だね、すぐにケンカだね。
「どごさいだっていべだらや」さらに続く、ササキは親切を断られたので機嫌がよくない
「どこに居たっていいじゃんかよ」と、言ったのです。
「どごさ」は「どこに」で、「こごさ」は「ここに」だから「さ」の使い方がなんとなく解ったかな?
津軽地方に行くともっと短くなって「どさ」になるらしいね、「どさ?」「ゆさ(銭湯に)」の会話で有名ですが、
遠野はあっちほど寒くないから少しばっかり長い言葉になってますね。
「どごさ?」「ゆっこさ」になるんですよ、ちょっと東京に近いからかな?やさしい会話だね!
などと、トーホグジンどうしで良く馬鹿にしあいますこれを、「目くそ鼻くそ」と言います。
「かせんでらべじゃ、おぎゃくさんちぇできたんだ」
「仕事だよ仕事、お客さんを案内してきたんだ」ですね、ササキは役所の職員だったんですね。
「大丈夫だが?お客さんは?」
「あっ、わせでらった、こったなごどすてらんねがったんだ」
「わせでらった」は「忘れてた」、「こったなごど」は「こんなこと」です、
「すてらんねがった」は「してられなかった」ですね、「捨てられなかった」じゃないですよ。
ササキは慌ててお客さんのところにに走っていきました
ばんげなジンギスカンでもやっぺ、あねさんもかだれよ、んで、まんつ」叫びながら行きました。
ばんげな」は夜のことだね、夕方に会うときは「ゆまかだ」だよ、
「やっぺ」は、この場合は「食べようぜ」だ、何か誘うときはなんでも「やっぺ」を使うから覚えておこうね。
例えば「野球やっぺ」だが、「仕事すっぺ」などと「すっぺ」や「すんべ」「すべ」も
遠野の人は良く使うから、注意すんべすね!「すんべすね」は「しましょうね」と丁寧に言ったんだよ!
「こんばんで、おめもさいごだがらみんなどにぐでもくが?」
「最後の晩だからお前も一緒に肉でも食べるか?」だね、
「へーぇ今日は私も誘ってくれるんだ、珍しい!」
「まんつ、づぎすんねでかだれ!」ケンジは「まあいいからよ、遠慮せずに参加しろよ」と、言ったのだ。
かだれ」は「参加しろ」だけど、遠野では「語れ」も「かだれ」だからね
合コンを企画したときは注意すんべすね!

[[[ 多田きんや プロフィール ]]]

1955年遠野市生まれ、千葉県在住のガーデンデザイナー・グリーンコーディネーター。本業の傍らイラストレーターとしても活動、遠野のイラストマップ、双六、カルタなども旅の蔵にて販売している。
本業のガーデニングの本、農文協の「きんや先生の園芸教室・はじめての寄せ植え」や旅と思索社「二十世紀酒場1,2」などがある。


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