福泉寺

大正元年に開かれた真言宗のお寺です。木彫としては日本最大、高さ17mの観音像を安置しています。岩手県で唯一、新西国三十三番観音霊場、新四国八十八ヶ所の写し霊場があり、多宝塔や五重塔の建築も見どころ。桜や紅葉の名所でもあります。

福泉寺の開山は大正元年（1912）で、初代住職佐々木宥尊師が、県内外の信徒の協力を得て、重ねながら開いたといわれています。また、第2代摺石宥然師は、人心の荒廃を憂い、戦没者の慰霊と世界平和を祈願して木像大観音の建立を発願し、昭和26年に直径3m、樹齢1,200年の松の大木を延べ3万人の信徒の手で、雪ソリを使い10日がかりで寺まで運んだといわれています。

宥然師は精魂込めて独力で刻む込むことを12年、ついに昭和38年に一木彫りの福徳観音像が完成しました。背を加えて高さ17m、重さ25t、顔の長さ2.4m、手の平が1mといわれた全身金箔塗り。木彫観音像としては日本最大のものと知られています。また、平成2年に岩手県内では初めての五重塔も建立し、福徳観音像と併せて福泉寺を代表する建立物となっています。

自然豊かな福泉寺では四季折々の姿も楽しめます。春は桜、ツツジ、秋は紅葉がとても有名。また県内唯一の五重塔。福泉寺へ向かう途中に見え、福泉寺の「目印」にもなっています。大観音堂に祀られている福徳観音像は必見。迫力、雰囲気はお参りした者しかわからないといっていいほどです。