山崎のコンセイサマ
遠野遺産第46号
このコンセイサマは、昔から存在が伝えられていましたが、久しくその所在は不明となっていました。そして、近年、砂防堰の工事中に土砂の中から発掘され、改めて現在地に祀られたものです。
遠野には多くのコンセイサマが祀られていますが、中でも山崎のコンセイサマは石造りで高さ1.5メートル、膚合い、色もよく、まさに逸品です。
コンセイサマは金精様とも書きます。本来は男性を祀る性神です。以来、市民の信仰の中で生殖をもたらす威力があるとされ、農作物の豊穣をはじめ、いろいろな幸せをもたらす神として信仰されました。
特に縁結び、子授け、出産などの祈願には霊験あらたかとされています。子宝を願う人は、小さい腰枕を赤い布で作り、祠から1つを借りて願い成就の際は、2つにして奉納する習慣が今でも伝えられています。毎年5月5日は「コンセイサマ祭」が開催され、地域のお祭りではありますが、毎年多くの方々が訪れています。
『遠野物語』第16話には、土淵村から小国へ越える立丸峠の頂上にも、昔は石神があったという。今は陽物の形を大木に彫刻してある。この峠については金精神の由来を説く昔話があるが、それとよく似た言い伝えをもつ石神は、まだ他にも何か所かあるようである。土淵村字栃内の和野という処の石神は、一本の石棒で畠の中に立ち、女の腰の痛みを治すといっていた。…とあります。
- 名称
- 山崎のコンセイサマ
- 所在地
- 〒028-0551 岩手県遠野市土淵町栃内16地割
- 交通アクセス
- 車でお越しの方▶釜石自動車道遠野ICから約20km/約13分
- 鉄道でお越しの方▶JR遠野駅から約5km
最寄りバス停:土淵線「恩徳」方面「山崎」下車/徒歩約18分(約1.2km)
- 駐車場
- 無料駐車場あり
- お問合せ先
- 一般社団法人遠野市観光協会 TEL:0198-62-1333
- ホームページ
- なし