
岩手県遠野市では、2016年から地域おこし協力隊制度を活用し、起業する意欲のある都市部の方々を受入れ、遠野が長年培ってきた豊かな自然環境や歴史、文化、産業などの地域資源に新たな光を当て地域内外にその魅力を発信してきました。
日本有数の栽培面積を誇る『遠野産ホップ』を活用した「ビールの里づくり」や、『遠野物語』を軸に地域文化を再編集する「to know」といった取り組みは、地域一体となったその取組が多くの共感を呼び、全国から注目される取組に発展しました。
令和5年度は、「観光」「ビール」「情報発信」「ワイン」「わさび」「酪農」「自由提案」の分野で一緒に挑戦してくれる15名の新たな仲間を募集します。 一緒に新しい持続可能な未来を創造しましょう!!
ピックアップ
記事一覧-
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ビールの里 次世代ホップ農家 募集人数:4名
【プロジェクト概要】
ビールの味の決め手といわれる、ホップ。岩手県遠野市は日本随一のホップ生産地として、60年にわたりホップ栽培を続けてきました。美しい里山の中で高く育つホップのグリーンカーテンや、その収穫作業風景は遠野の夏の風物詩です。
しかし、ホップを栽培する農家数の減少によって、その景色も少しずつ失われているのが現状です。遠野市のホップ生産量・生産面積は、ピーク時から6分の1以上も減少しています。
そこで、遠野市では「ビールの里構想」を進めています。日本産ホップの持続可能な生産体制の確立を通じて、地域活性化を目指し、ホップの魅力を最大限に活用しながら、官民一体となって未来のまちづくりに取り組むものです。
近年、この取り組みが遠野のまちに活気をもたらしています。毎年8月に開催される「遠野ホップ収穫祭」のほか、市内のホップ畑や醸造所を巡る「遠野ビアツアーズ」には多くの参加者が集まっています。遠野市にとって、ホップはひとつの農産物というだけにとどまらない、大きな可能性を秘めているのです。
今回募集する次世代ホップ農家は、「良質な遠野産ホップの安定供給」という面でビールの里構想の骨子を支えます。遠野市では、少しずつ新規就農者が増えはじめており、新規就農者のホップ生産量は遠野市のホップ生産量の3分の1以上を占めるまでになりました。ベテラン農家や若手農家は、栽培技術を惜しみなく伝え、ホップ農家として独立できるよう支えてくれています。
持続可能な生産体制の実現のためには、面積あたりの収穫量の増加、機械や施設の更新、畑の集約など様々な課題があります。農家としてホップを栽培するだけでなく、これらの課題解決に一緒に取り組みたいと考えています。
近年、日本産ホップやホップ生産地の遠野市が注目されはじめてきています。私たちは遠野市でのホップ生産量をさらに増やし、持続可能なホップ栽培を進めていくために、次世代を担うホップ農家を募集します。ホップ栽培を軸にしながら、一緒に新しい産業をつくり、まちを盛り上げていきましょう。
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【パートナー】
〇田村淳一(株式会社BrewGood 代表取締役)
和歌山県田辺市出身。立命館大学法学部卒業後、新卒で株式会社リクルートに入社。リクルートでは住宅関連の新規事業の立ち上げや法人営業を担当。2016年に退職し岩手県遠野市に移住。2017年には仲間と株式会社遠野醸造を設立し、翌年春にビール醸造所兼レストランを開業。ホップ栽培現場の課題解決、ホップとビールによるまちづくりの推進、新たな産業創出のため2018年に株式会社BrewGoodを創業。遠野ホップ収穫祭実行委員長。
〇神山拓郎(遠野アグリサポート代表/地域おこし協力隊)
ビールの魅力を多くの人と共有するために活動。2012年から9年掛けて日本全国の醸造所、生産者を訪ね歩き、2020年からはビール醸造・ホップの栽培に従事。現在はホップ栽培コーディネーターとして、栽培現場を通してビールの魅力を伝える環境づくりの整備に取り組む。
〇村上敦司(株式会社BrewGood プロジェクトアドバイザー)
岩手県紫波郡紫波町出身。岩手大学農学部農学研究科修了後、1988年にキリンビール入社。ホップの品種改良に携わり、「一番搾り とれたてホップ生ビール」などを開発する。2000年にホップの研究で農学博士号を取得し、2010年には、世界で6人しかいないドイツホップ研究協会の技術アドバイザーに就任。2020年にキリンビールを退職。現在は、キリンホールディングス 飲料未来研究所技術アドバイザーとして、引き続き日本産ホップの研究・振興に関わる。 -
【求める人物】
・農家としてホップの生産に取り組める方
・ホップの価値を最大限活かした企画やイベントにも取組める方
・ホップ生産現場の課題解決を一緒に挑戦できる方
※農業の経験は問いません【ミッション / ロードマップ】
1年目~2年目:既存農家のもとで栽培技術を学ぶ研修
3年目:研修を進めながら独立に向けた準備
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②
遠野旅の産直プロジェクト 募集人数:1名
【プロジェクト概要】
遠野市は、20年以上前から「地域の暮らしぶりを体感することが感動的であり、それこそが旅の資源である。」をコンセプトに各種ツーリズムの実践を行っています。そして、旅行者が地域の人との交流を通して当市が「第2のふるさと」になることを目指しています。また、「遠野に住む人がこのまちに誇りを持つこと」を目的に携わる住民やスタッフも楽しみながら実践しています。
これらのツーリズムのコーディネートやプランニングを担う認定NPO法人遠野山・里・暮らしネットワークは、地域に住む人や暮らしに焦点を当てた旅のメニュー提供による交流人口(グリーン・ツーリズム)の増加、移住定住の促進、遠野自動車学校の合宿免許とグリーン・ツーリズムのコラボ企画、農家民宿や農家レストラン、直売所などの起業支援やコーディネート業務をスタッフ8名(内1名、令和5年度遠野市地域おこし協力隊)で行っています。随時、研修生の受け入れも行っているので、多様なスタッフと一緒に働くことができます。
これまでの取り組みとして、グリーン・ツーリズムの受入者数は、令和元年は年間9,000人泊を超え、平成17年と比較して 3.2倍の成長を遂げています。「体験よりも体感」をモットーにした各種取り組みにより、平成27年度農水省ディスカバー農山漁村の宝「グローバル賞」や総務省令和3年度ふるさとづくり大賞「総務大臣賞」を受賞しています。他地域には珍しい民間団体による中間支援を行っていることも特徴です。
令和元年度から「ありのままの遠野を旅しよう」をテーマにした旅行商品を販売する「遠野旅の産地直売所」を運営しています。農家民宿や農家レストラン、中心市街地の商店、周辺部の農家等と連携しながら、まちぶら(中心市街地の商店でのちょっと変わった体験)、さとぶら(農家等での地域生活体験やアクティビティ)を国内外の旅行者に販売・コーディネートしています。ビアツーリズム「TONO Japan Hop Country」や各種団体と協働でのツアー企画も実施しています。また、別事業として空き校舎の活用や新規作物の栽培、観光振興、集落活性化等を地域住民と協働で行う農村活性化事業にも力を入れていきます。
令和5年度は、台湾や欧米・欧州等からのインバウンドや中学校等の教育旅行、大学や企業の研修の受け入れがコロナ禍前以上に訪れる予定です。また、中心市街地にある観光施設「とおの物語の館」の運営も行っています。一層多様な観光客の受け入れを行うことになります。この取り組みを通して「遠野が元気になる」ことを目指しています。だからこそ、地域コミュニティに入り込み、人との縁を築くことを大切な仕事のスタンスにしています。地域の方々や各種関係団体、旅行会社等と更に協働し、遠野旅の産地直売所構想はもっと躍進できるはずです。
今回の募集では、これらのコンテンツの充実や旅行者増に対応するためのコーディネーターやガイド、情報発信を行う人材確保を行っていきます。全国でも有数のNPOのスタッフとして自らがやってみたい企画を事業化し、住民やスタッフと楽しみながら真剣に実現することができます。多くの「地域づくりの手法」を学べる場にもなるはずです。一緒に地域で働きましょう。
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【パートナー】
〇菊池 新一
(認定NPO法人遠野山・里・暮らしネットワーク 会長)
岩手県遠野市出身。1967年から遠野市役所在籍。年間100万人入る道の駅遠野風の丘の立ち上げ、ショッピング施設再生、グリーン・ツーリズムと合宿免許の協働事業による廃業した自動車学校再生事業等に携わる。商工観光課長、地域経営課題対策本部長、産業振興部長、(社)遠野ふるさと公社事務局長等を歴任。「ここに住む人がこの地域に誇りを持ち、そのためのグリーン・ツーリズムやコミュニティビジネスである。」との考えの下、市役所退職後、同NPOにて遠野のまちづくりや東北地方の農泊実践地域のコンサルティングを行っている。東北経済産業局農商工連携伝道師や内閣府地域活性化伝道師、農林水産省ボランタリープランナー、岩手県グリーン・ツーリズム推進協議会会長等。
〇田村 隆雅
(認定NPO法人遠野山・里・暮らしネットワーク チーフディレクター)
東京都江戸川区出身。東洋大学社会学部でグリーン・ツーリズムを学ぶ。卒業後、2004年に遠野市に移住し、同 NPO入社。現在は、事業計画や資金確保、コーディネート、ディレクションが主な業務。研修の受け入れも多数経験。コロナ禍マウンテンバイクツアーのガイドも実践している。農家民宿・レストラン等の開業を積極的に支援。遠野旅の産地直売所や各種ツアー遠野市民対象の超マイクロツーリズムやオンラインツアー、マウンテンバイクツアー等、新たな取り組みの事業設計等のツーリズム事業に多数携わる。 -
【求める人物】
・地域住民との交流を楽しみ、良好な人間関係を築ける方
・好奇心にあふれ、遠野の新たな魅力を発見し、事業構想を描ける方
・地域住民や関係団体と協働したツアー企画の立案、実施、調整役として活躍できる方
・自らが企画し、ツーリズムに係る事業を楽しめる方【ミッション / ロードマップ】
1年目:遠野旅の産地直売所や地域づくり事業に参画しながら、地域住民や関係団体等との関係の構築や課題等の把握と新たな魅力の発掘。
2年目~3年目:遠野旅の産地直売所や地域づくり事業を継続しながら、把握した課題や新たな魅力を基に、その解決を図るコンテンツの開発と販売を通した磨き上げ。その後、双方の意向が沿えば当法人の職員として入社してもらう予定です。
3年間終了後、継続して当法人で働く意欲があり遠野市に定住を希望する方で、職員採用の申し出がある場合は、3年間の業務実績等を客観的に評価し、双方が合意の上、当法人の職員として入社していただく予定です。
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③
地域の魅力を創出するコンテンツコーディネーター 募集人数:1名
【プロジェクト概要】
遠野市には、全世帯の約85%が加入するケーブルテレビがあります。更に平成4年度からは遠野市内全域が光ケーブルに切り替わり、安定した超高速インターネットにも対応しました。
インターネットの加入率は約40%ですが、光サービスが開始されて間もなく、他社からの乗り換えや高速コースに契約を変更するなど評判も良く、コロナ禍の影響もあり、益々需要が高まっています。
また、地元のケーブルテレビなので顔が見えるサービスで安心感が加入者に定着しており、特に高齢者からも「テレビやネットのことは何でも遠野テレビ」との信頼関係も築かれています。
株式会社遠野テレビは、平成12年8月に遠野市が筆頭株主となって設立された公設民営の第三セクターで、設立から22年が経過しました。今では、市民生活にはなくてはならない遠野テレビとして地域のニュースや生活情報を毎日放送しています。さらに、行政情報や議会中継、地域のまつり等様々な行事やイベントも生中継を交えて放送しています。
このように、地域に密着した市民が求める質の良い情報をタイミングよくお届けできること、そして持続可能な地域づくりに貢献できることを目指して取り組んできました。
インフラ整備については、市内全域の光ケーブル切り替えが完了し、伝送路の高度化が図られましたが、コンテンツについては、視聴スタイルがテレビから様々なデバイスに替わり SNSによるコンテンツ配信など、コンテンツを取り巻く環境は、近年劇的に変化しています。
こうした環境の変化の中でも、遠野テレビは地域密着メディアとしての役割を確保することが重要ですが、制作人数の絶対数が恒常的に不足していることは大きな課題です。
制作人数が限られているために、次の人材をどのように育成するかが課題となりますが「熱意を持って番組を制作して発信したい」意欲こそが最も重要です。
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【仕事の概要】
遠野の情勢、歴史、文化などの様々な情報を協力隊としての新たな視点でリサーチ
・地域の魅力(人、食、生業)や観光資源のコンテンツ化に向けた企画立案、ディレクションなど
・映像の撮影、取材、原稿作成、編集業務、番組等のキャスター・リポーター
・より魅力的な「遠野」をSNSや動画配信サイトでも発信できるコンテンツを制作
遠野市は『遠野物語』発刊から110周年が経過しましたが、今尚、色あせることなく日本全国や世界の多くの人々に地域の魅力を発信し続けています。
この地で、遠野の魅力を創出し、私たちと一緒に発信していきませんか。【パートナー】
○株式会社遠野テレビ
平成12年8月に遠野市が筆頭株主となって設立された公設民営の第三セクターで、設立から22年が経過。主に遠野市からケーブルテレビ事業の運営を受託。また、近隣の町立ケーブルテレビ制作業務も受託し業務を行っている。
○菊池 裕 (株式会社遠野テレビ 報道制作マネージャー)
岩手県遠野市出身。平成14年4月に入社し、主に制作技術関係の業務を担当。現在は報道制作マネージャーとして制作技術業務、企画番組制作、CM制作、生中継業務等の統括責任者を担っている。【求める人物】
・映像制作会社等に関わっていてカメラ及び映像制作ソフトを操作できる方。
・情報発信に関わる企業で働いていた方。
・クリエイティブな映像制作ができる方。
・アナウンサーやキャスター経験のある方、若しくは興味のある方。
・SNSの運用経験がある方。
・遠野市の魅力を発信したい方。
・地域活性化に取り組み、自分の実力を発揮したい方。 -
【ミッション / ロードマップ】
1年目:報道制作グループに所属し、報道制作スタッフとしてカメラや編集機の操作等について研修。更には市内の行事や出来事などを先輩スタッフと現場に出向き取材しながら地域の環境に慣れていただく。
2年目~3年目:デスクの指示を受けながら自分自身の視点で地域の情報を収集して取材し、積極的に番組制作に取り組んでいただく。
・地域情報収集の方法
遠野市内の各地区センター(コミュニティセンター)を訪問して地域情報を収集。
・番組制作においてはアシスタント的役割から、業務を通じて研修し収録スタッフ(カメラ、音響、照明、中継技術、リポーターなど)、映像編集、企画立案などにも携わっていただく。
3年目以降:協力隊期間3年が終了し、継続して当社で働く意欲があり遠野市に定住を希望する方で、社員採用の申し出がある場合は、所定の試験と3年間の業務実績等を客観的に評価し、採用基準を満たす方については、社員として採用し業務に従事していただく。
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④
まごころワイン プロジェクト 募集人数:1名
【プロジェクト概要】
2011年に発災した東日本大震災の際に遠野市は後方支援拠点として、官民連携した被災地支援の取組を行いました。その中でも全世界から延べ10万人以上のボランティアを受け入れ、数多くの被災地支援を行ったNPO法人遠野まごころネット。
震災の後に被災地では、人口に対する障がい者の比率が高くなり、沿岸被災地での障がい者に対する支援の必要性を感じ、大槌町・釜石市に障がい者就労支援センターを開設。平成24年には釜石就労支援センター横にぶどう園を開設し、ワイン製造・販売に着手、農福連携を掲げ、農作業と福祉の連携に取り組んでいます。
平成28年には、遠野市内にもワイン用ぶどう園を、平成29年には、自前のワイン醸造所を開設し、以来遠野市内で唯一のワイン製造を行っています。遠野市内のぶどう園にも農福連携の経験は生かされており、様々な場面で障がい者の皆さまと一緒に作業を行っています。
遠野市の気候はぶどう栽培に大変適しており、現在2,000本の苗木を栽培。複数種類のぶどうを栽培しております。ぶどう栽培及びワインの製造・販売には、大手小売り事業者と共同しており、遠野市外での販売をメインとして行っております。利益は、障がい者への就労の場の提供に使われ、これからも安定した支援を行うためには、更なるワイン事業の充実が必要であります。
そのためには、今後更なるぶどう園の拡大(目標は 5,000本)を行い、ワインの生産量を現在の3倍程度まで増やすことを当面の目標に掲げております。また、生産量のみならず、品質の更なる改善を行うことで、新規顧客及びリピーターの獲得を図ります。
今回の募集では、ぶどう栽培の現場の改善及びワイン製造現場の改善を行う方を募集します。遠野まごころネット本部・遠野まごころ就労支援センター・協力していただく民間企業の皆さまと連携を取りながら進めていただきます。
日本のワインは全世界から注目を集めております。ぶどう栽培にも適した岩手県は、種類が豊富でワインの評価も高く、今後益々の伸びが期待できます。遠野から世界へ!遠野市の新たな産業を切り開くお手伝いをお願いします!一緒に未来を切り開きましょう!-
【パートナー】
〇荒川栄悦(NPO法人遠野まごころネット 理事)
河童の聖地遠野市土淵町出身在住。地域の課題解決を通して活力ある遠野市づくりを目指す遠野市議会議員でもあります。文学を愛し、郷土の発展・保全に力を尽くしています。遠野まごころネットでは全体の事業はもちろんですが主にぶどう畑を守っています。 -
【求める人物】
ぶどうつくりからワイン製造までを一括で行ってみたい方
【ミッション / ロードマップ】
1年目:ぶどうづくりの基礎、ワイン製造の基礎
2年目:ぶどう園の拡張作業、ワインの品質向上の研究
3年目:ぶどうの品質向上の研究、ワインの品質向上の研究
地元とともに愛されるワイン作りを続けていただけることを望みます。
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⑤
わさびの品種選抜プロジェクト 募集人数:3名
【プロジェクト概要】
遠野市は、大正時代から根わさび生産をおこなっており、東北一の生産量で、豊洲市場を中心とした販売を行っています。地域にある水資源に注目し、栽培面積を拡大してきた歴史があり、特産物として遠野市に根差しています。わさびは、栽培期間が15か月から24か月を要するため、ビニールハウス導入し冬季間の寒さを克服し各産地と張り合うわさびを生産しています。最近では、根わさびの他、林間わさび栽培を市内生産組合で栽培されており、チューブ入りわさびに代表される加工原料の生産にも取り組んでいます。岩手県の林間わさび栽培は、国内で最大の生産地となっており、岩泉町、宮古市、九戸村での生産が盛んにおこなわれています。
海外での和食ブームによりわさびが認知され、国内を問わず海外での国産わさび、加工原料の需要が伸びており、販売においてはまだまだ伸びしろのある品目です。遠野市は山林、水資源が豊富にあり、休耕田、耕作放棄地も目立ち始めているため、これらの立地を活用し、根わさび、加工向けわさびの生産の可能性を検討したいと考えます。
これまでの取り組みとして、遠野市第三セクターの(一社)遠野わさび公社前身の、社団法人宮守わさびバイオテクノロジー公社時代より約30年に渡り市内生産者への苗供給を進めてきました。これからは、全国で栽培されている品種の中から、地域の環境に合ったわさびを選抜していきたいと考えています。
わさびの選抜は、時間を要するものですが、現状のわさびに満足することなく、遠野わさび公社、遠野市内の生産者と一緒に地域の環境に合うわさびを試行錯誤しながら選抜するメンバーを募集します。-
【パートナー】
〇菊池 陽((一社)遠野わさび公社 所長)
遠野市宮守町出身。平成4年に(一社)遠野わさび公社前身の(社)宮守わさびバイオテクノロジー公社入社。組織培養技術によるわさび苗の育苗に従事。令和元年より(一社)遠野わさび公社所長に就任。公社運営の他、苗の生産、わさび栽培に従事している。【求める人物】
・わさび栽培に興味のある方
・品種改良などの現場で作業を経験している方 -
【ミッション / ロードマップ】
1年目:公社、生産者の現場で一緒に作業を行いわさびに関しての知識の習得、作業を経験していただきます。他産地の視察も行います。
2年目~3年目:1年目の作業の他に、栽培されているわさびから生産者の目に叶ったわさびを提供していただき、栽培試験を進めていきます。
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⑥
山地酪農プロジェクト 募集人数:3名
【プロジェクト概要】
現在の酪農は、生産性向上のために大規模化し、牛の改良を重ねて、乳量を確保するために配合飼料を与えることが主流となっています。
しかし、ウクライナ情勢等に伴う穀物価格の上昇によって、配合飼料価格が上昇しており、多くを海外からの輸入に依存する日本の酪農経営は圧迫され、離農を決断する農家が増えている中、輸入飼料に頼らない持続可能な酪農経営として、「山地酪農」が注目されています。
山地酪農は、現代酪農とは違い生産性を重要視せずに、牛たちがストレスなく幸せに過ごしながら寿命を全うできることを目指し、その中で牛たちから無理のない範囲で乳をわけてもらいます。そのため、山地酪農の牧場には、牛舎がなく搾乳のための小屋だけがあり、牛たちは広い山に一年中昼も夜も放牧されることになります。放牧された牛たちは、食事・睡眠・排泄や交配・分娩・哺育など本来の行動を取ることで、ストレスとは無縁の生活を送ります。ストレスがなく健康な牛だから、美味しく健やかな牛乳となるのです。
また、放牧された牛たちは野山を自由に歩き回り、地面を踏み固め、下草をはみます。そこには強い芝生が生え、大雨や台風でも土砂崩れを起こしにくい山ができるという好循環を生み出す酪農が山地酪農です。
放牧酪農による農地の維持・再生と、山地酪農による動物の快適性を一緒に求めていきましょう。
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【パートナー】
〇東禅寺牧野農業協同組合
昭和29年1月に設立された法人で、牧野農業協同組合として大洞牧場を管理しています。【求める人物】
・農家として、山地酪農に取り組める方
・山地酪農や地域活動等を通じて、農産物や民話のふるさと遠野を情報発信できる方
・田舎暮らしを楽しめる方 -
【ミッション / ロードマップ】
1年目:山地酪農の基礎知識の習得及び放牧準備
2年目:1年目に引き続き放牧準備と牛の世話や開牧作業
3年目:搾乳や山の整備及び山地酪農の魅力を伝える活動
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⑦
自由提案 募集人数:1名
【プロジェクト概要】
岩手県の内陸部に位置する遠野市は、豊かな自然や伝統文化が今でも息づいています。その遠野では、生まれた土地、経験やスキル、年齢等に問わず、地域の資源や課題を新たな視点で捉えなおし、熱意を注ぎながら多くのプレーヤーが起業家的な活動を展開しています。
この自由提案枠では、自らテーマを設定し遠野の地域資源やネットワークと、独自の視点や経験、スキルを掛け合わせ、共にこれからの遠野と自分自身の未来を創造する方を募集します。自由な発想で、地域資源の活用や地域課題の解決を目指すプロジェクトをぜひ提案してください。-
【求める人物】
・地域の方と積極的に連携し、気持ちのよいコミュニケーションがとれる方
・自らが取り組むテーマや地域の課題を具体的にイメージできる方
・課題に対して自分の考えや意思を持った打ち手が検討できる方
・関係者の考えや意見を受け入れる柔軟性があり、周囲への働きかけを通して仲間を集めることができる方
・高い当事者意識、強い意志をもって物事に取り組める方
・プロジェクトに取り組む先に地域の未来像を思い描ける方 -
【採用プロセスについて】
事業計画書を応募書類と併せて提出していただきます。
事業計画書には必ず下記①~④を明記してください。
①事業の背景及び遠野市で実施する意義
②事業の目的
③実施内容
④3ヵ年のスケジュール
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⑧
自由提案(農業分野) 募集人数:1名
【プロジェクト概要】
遠野は冷涼な気候と豊かな自然環境を活かした農林業が基幹産業です。しかし、人口減少や高齢化が加速している中、農業従事者の減少や遊休農地の拡大が大きな課題となっており、農業を守っていくためには、将来の地域農業の担い手となる農業者の確保・育成が急務となっています。そんな中で遠野市では、地域おこし協力隊制度を活用して、新規就農者の募集を行ってきました。
一方で、新規就農者の経済的な自立や生産組合の維持など就農者を増やすだけでは解決できない課題も多数存在しています。
この農業分野の自由提案枠では、これらの課題解決に向けて独自の視点や経験、スキルを活用して、六次産業化を推進し販路の拡大に取組める方やコーディネーターとして栽培現場の課題解決に向けて取組む方等を募集します。
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【求める人物】
・農家、行政、民間企業等の間に入って調整役として活躍できる方
・地域の方と積極的に連携し、気持ちのよいコミュニケーションがとれる方
・課題に対して自分の考えや意思を持った打ち手が検討できる方
・関係者の考えや意見を受け入れる柔軟性があり、周囲への働きかけを通して仲間を集めることができる方
・高い当事者意識、強い意志をもって物事に取り組める方
・プロジェクトに取り組む先に地域の未来像を思い描ける方 -
【事業計画書の提出】
事業計画書を応募書類と併せて提出していただきます。
事業計画書には必ず下記ア~エを明記してください。
ア 事業の背景及び遠野市で実施する意義
イ 事業の目的
ウ 実施内容
エ 3ヵ年のスケジュール
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